慢性筋肉疲労に関する考察

[触手療法研究会]福増一切照先生が考案して開発した触手療法について考えるブログです

26 肘筋について

肘のあたりを緩めるときに、福増先生は肘筋に注目していました。

その理由は、操法を行う中で肘筋を緩めると肘関節のところがすごく緩んでくることを見て取ったからです。

 

「肘筋を緩めると、その周囲の筋肉が緩んでくるのは、肘筋が肘関節周囲の筋肉のモニターの役割をしているではないかと思う」と言われていました。

 

肘筋について

図26-1肘筋の形と位置を示す

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慢性筋肉疲労に関する考察 参考として図26-1

肘筋は上腕骨の外側上顆の後面と、肘関節の外側側副靱帯からも起こって尺骨の肘頭の背面に着く三角の形をした筋肉です。

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慢性筋肉疲労に関する考察 参考として図26-2

 

上図26-2 は肘を後ろから見て、上腕三頭筋と肘筋が上腕骨と尺骨に付着する場所を示してあります。

肘筋は、上腕三頭筋の内側頭の一部が独立した筋で、肘筋と上腕三頭筋は支配神経が同じで橈骨神経支配です。

また、上腕三頭筋は、尺骨の肘頭とその両側の前腕の深い筋膜にも停止するので、肘関節のところを緩めるには、肘頭と肘頭の周りぐるりと、肘筋の起始と停止のところを緩めると緩んできます。

 

図26-3 肘関節を後ろから見る 

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慢性筋肉疲労に関する考察 参考として図26-3


緩んでくるときは、肘は関節のところがグラッとしてきて、明らかに緩むので分かります。