32-5 О脚 1~4を通して見る
歩くごとに体が左右に振られるぐらいきついО脚だった患者さんが、施術により、脚が随分とすっきり伸びて、О脚が改善されたときに取った考え方です。
О脚の患者さんの一例として、どこの筋肉が縮んでいる形になっているかをまず観察します。
足の裏が地面に着きにくい
前回は、大転子から腸骨稜のあいだに張る筋を見ました。
今回は、1~4を通して見ます。
1~4を通して見たその形をもとにО脚になっている人を、見ます。
О脚になっている人は、からだは全体に前かがみになっていることがわかると思います。
人間、後ろへ反り返っては歩けないですから、からだの全体の姿勢は前かがみの姿勢になって、縮んでいきます。
人間は地面の上に立って歩きますから、地面へ接地する足の裏は、地面に着いて歩くことは誰でも知っていることだと思います。
でも、その足の裏が地面にうまく接地しないで歩いている人は、案外多いと思います。
ふつうは足の甲に近いようなところを使って歩くことはなく、足の外側や踵に重心がのっているのをよく見かけます。
ただ、怪我など、なにかがあって足が変形してしまって仕方ない場合もあり、歩くことに大変な苦労をされる人を見かけることもあります。
足の裏が付きにくいということは、足の裏の広い面積で体重を支えて歩くことが、できにくくなるということです。
足の裏がうまく地面に着きにくい、ということは即、歩きにくいです。
そして、足がうまく地面に着いていないようだと、そのために起こるひずみ…というか、からだに起こる筋肉にかかる負担が、日々、積み重なって起こってきます。
足首の形は非常に重要ですから、全身を見るときに、まず、最初に見るようにしています。