32-8 О脚 腓腹筋やヒラメ筋、膝の裏あたりの施術の注意点など
О脚になっている脚は、膝関節が外側へ凸になることをどのように考えるのか、福増先生の考え方をなぞります。
前回のブログ、32-7の図32-7.1では、前脛骨筋と後脛骨筋を見ました。
図32-7.2では、腓腹筋とヒラメ筋の骨への付着部を見ました。
今回のブログでは、腓腹筋とヒラメ筋について、緩める方法、注意点などを書いてみたいと思います。
まずは、筋肉の骨への付着部分のあたりを触って緩めていけばよいと思います。
骨への付着部分のあたりとは、筋が骨に付着しているところと、筋の骨の付着部分や筋から腱に移行するあたり(筋腱移行部のあたり)のことです。
それらの部分からとりかかったほうがはやく緩んでくると思います。
腓腹筋とヒラメ筋の、膝に近いところの骨への付着部のところは、そんなに複雑な構造になっていませんから、やりやすいと思います。
ただし、正確に、筋肉が骨へ付着した部分を外さないで触る必要があります。
なかなか、その場所の限定は難しいですが、一つずつ覚えていくしかありません。
無理をしないで行います。
はじめは作業に慣れてないですから、同じようなところばかりを施術してしまうことになりがちです。
すると施術がうまくいきません。
患者さんが緊張してくるようでしたら、たとえば、足関節を屈伸する動きなど、リラックスしてくれるような動きをときどきまぜていくと、やりやすいです。
脚全体が凝っている患者さんの場合は、仰向けに寝てもらったままの姿勢で左右の脚の長さを見ると、施術したほうの脚が、腓腹筋とヒラメ筋を緩めて膝の裏が伸びることで、脚全体が緩む方向にすすむから、と思います。
また、足首の屈伸をうまくおこなっただけでも腓腹筋とヒラメ筋が割合に緩んで、膝の裏が伸びてきたりもします。
これはそんなに難しくないです。
初めから、ヒラメ筋や腓腹筋とか、言われても困るかもしれません。
はじめは、触ったら緩んでくるところ、緩みやすいところを見つけて緩めていけばよいかと思います。
そうやって、意識してなるべくいろんな所を緩めていくのがよいのかもしれません。
そうして、腓腹筋やヒラメ筋などの、筋の骨への付着部のあたりも触ってみることもまぜていって、筋が緩むかどうかの変化を筋肉に当てた手や指で、常に観察しながら行います。
施術について、注意した方がよいと思うことがあります。
膝裏などを押さえると痛みが起こることが多いはずです。
痛みが起こると、筋肉は縮みます。
また患者さんは、押さえられた痛みに対して力をいれて対抗してきます。
その力が入った筋肉をもっと強力な力で押さえると、ますます痛いです。
痛いうえに、筋肉は短縮します。
それを押さえても、筋肉は縮むことはあっても、緩んではこないです。
触手療法で筋肉を緩める作業は、患者さんは痛みをあまり感じないように施術するような方法をとることが多いです。
ぜったいに痛くないとはいいませんが、患者さんが痛がるときは、力の入れすぎがあったり、目的の場所を外していたりなど、考えられます。