32-6 О脚 大腿内側の筋の短縮をみる
О脚になっている脚(下肢)は、膝関節が外側へ凸になることをどのように考えるのか、福増先生の考え方をなぞります。
32-1~5では、О脚になっている脚は、全体的に内側の筋肉が縮んでいると考えています。
脚の内側にある筋は、大腿部、下腿部、足部と、説明のために部位を分けて見ていきます。
脚の内側が縮んで、足首が外反するかたちになります。
そして、膝の内がわが縮んで、膝の外がわは引き延ばされます。
下腿の骨は足首のところからそとがわに向かって行き、膝をはさんで、大腿の骨は骨盤の方へ戻っていくかたちになるわけです(図32-4などの図に示してある、О脚の足部、下腿部、大腿部の位置関係のことを指しています。
О脚の脚は、下腿部も大腿部もうちがわが縮んでいます。
この頁で見る大腿の筋肉は、骨盤の骨の脚にちかいところから出て、股関節や膝関節を越えて、下腿の骨に着く筋を見ています。
上図32-6「右脚を前から見る」では、薄筋、半腱様筋、縫工筋を示しました。
「右脚を後ろから見る」では、半膜様筋、半腱様筋、それに大腿二頭筋も示しました。
これらの大腿のうしろ側にある筋が短くなって、膝の内側が縮んで、膝の外側は引き延ばされる形になると思います。
これらのほかの筋肉も影響しあっているはずですが、説明のためにこれら三つの筋肉だけを例にとっています。
これらの筋肉を頭のなかで、О脚になるように短縮させてみてください。
筋肉が短縮したら、からだがどんなふうに曲がるかを考える訓練になると思います。
例として挙げた筋肉だけを緩めても、改善は難しいですが、施術の考え方は、短縮した筋肉を緩めて、元あった長さを出せればよいと思っています。