慢性筋肉疲労に関する考察

[触手療法研究会]福増一切照先生が考案して開発した触手療法について考えるブログです

18 脇腹のあたりが硬いことについて

 「脇腹のあたりが硬い」ことについて

そのあたりの硬さを取ろうとしたら、

どうすれば取れるかを考えてみたいと思います。

 

私の考えですが、

一つの見方として外腹斜筋の付着する部分から

見たいと思います。

 

「脇腹」というのは、腹の側面の筋肉のことだと思いますが、

腰部や腹部を見るときに、筋肉から見れば

腰部も腹部も、筋肉は長さがあって連続していますから、

部位によって、はっきり分けて考えることはできません。

そう思って読んでください。

 

それから、筋肉が引っ張り合う力というのは、

三箇所で引っ張り合っています。

一点で引っ張り合うことはできません。

二点で引っ張り合うというのも、成立しないですから

必ず三点で引っ張り合っています。

からだの部位を、大きく見ても、小さい範囲で見ても

三箇所で引っ張り合っています。

この考え方をいつも頭に置いておきます。

 

[外腹斜筋]がつくところを挙げます。

肋骨への付着部は沢山あって、

上の方に付くところは

・第5,6,7,8,9,10,11,12の肋骨外側面から起こる

・上方5尖(第5,6,7,8,9)肋骨付着部は、前鋸筋の起始と交差している

・第10,11,12肋骨の付着部は、広背筋の起始と交差する

のです。

その他に付着するところは、

腸骨稜の外唇のところに付きます。

下のほうに着くところは、

大部分は腱膜となって、鼠径靱帯や恥骨稜に着いて、

腹直筋鞘に入って、おなかの正中にある白線に着きます。

 

文章では分かりにくいので、図で見ます。

外腹斜筋と、その周辺の筋肉を

外腹斜筋を中心にして見ています。

 

脇腹のあたりが硬いというのは、

わき腹あたりに引き合う力がかかっているから

硬さがあると考えています。

どの筋肉が引っ張り合っているのかを見ます。

図14・図15・図16 

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触手療法の参考として図14,15,16

 

図14は、外側がら背側を見て、前鋸筋と広背筋、それに、下後鋸筋を示しました。

前鋸筋と広背筋は、前方で外腹斜筋と接しています。

図15は、おなかの側で、前鋸筋と外腹斜筋の接するところと、

白線を示しました。

図16は、人の視線は水平線をいつも見て、立っています。

たとえ腰が強く曲がっていて、スッと立っている人と比べて前が見辛いようでも、

人の目は水平線を見ます。

強く腰が曲がっていて、前が見辛いから、水平を保とうとしないことはないです。

 

脇腹のあたりが硬いというのは、

脇腹のところあたりに強く引っ張り合う力があるので、

その引っ張り合う力が緩んでくるように、

筋肉の緊張を取れば良いと考えます。

 

これらの筋肉が短縮しているのですから、

その引き合う力を緩めるには、

上に挙げた筋肉(前鋸筋・外腹斜筋などの腹筋側や、広背筋、

そして、図にはありませんが、

脊柱起立筋などのせなかの側にある筋肉、

肩甲骨の動きを止めている筋肉など)を緩めます。

 

内・外・横腹斜筋が縮むと、おなかが縮むことになります。

縮む方向は、筋肉は筋線維の走る方向に沿って縮むのですから、

筋線維の走る方向を見て、それが緩んでくるように触れます。

 

腹斜筋は、白線のある正中方向に縮みます。

また、おなかの筋肉は、恥骨のところに

強い力がかかる形で縮みます。

恥骨のところにかかる筋肉の力は大変に強いものと聞いています。