慢性筋肉疲労に関する考察

[触手療法研究会]福増一切照先生が考案して開発した触手療法について考えるブログです

13 足母趾に力がかけられない状況

第1趾(足母趾)に力がかけられないような状況があることについて、考えていきます。

人が立っているとき、足部のどこに体重がかかるのでしょうか?

足部の内側のところに、体重がかかるのが正常だと聞いています。

それは、第1趾のところ(中足骨のあたりから先の範囲)で、なお、重心は内側にくるのが正常なようです。

これが、体重がかかるところが、足部の外側にきているようだと、体重をうまく支えられなくなり、問題があるようです。

図6-1、2、3、足部

 図6-1:起立姿勢で、第1趾に体重がかかって、なお、内側へ体重がかかるのが正常と聞いています。

 図6-2:足部に一番体重がかかるのは、第1趾のところです。

 図6-3:踵にみられるコリの場所です。

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足部の内側に体重がかけられない理由があるようです。

それは、第1趾のところが疲れてしまっていることと、同時に、足部の外側で、外果の後のあたりの異常(コリ)と関係があるとも聞いています。

このときの、足部にみられるコリは、

 図7-1:第1趾の疲れと、踵の部分に起こるコリの場所です。

 図7-2:足の甲にみられる腱の張りで、長母趾伸筋と長趾伸筋が足の甲のところを通る場所を示したものです。

 図7-3:図7-2と同じ内容です。

図7-1、2、3、足の甲と伸筋

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 図7-1の第1趾の疲れは、足趾の第1趾に筋肉疲労があり、第1趾に力がかけられない状態になってしまい、その疲労から回復できないでいることです。

また、外果(外くるぶし)の周囲の異常は、第1趾に力がかけられないと、踵の外側のあたりでバランスを取ることになるからだと聞いています。

 図7-2の足部の背側の緊張とは、足部の背側にある筋肉で、長母趾伸筋と、長趾伸筋が緊張し短縮した状態になっていることを指します。

 図7-3は、長母趾伸筋と長趾伸筋の、足関節にかかるあたりを示したものです。

図7-1、2、3、については、それぞれについて筋肉を緩めて、血行を良くし、弛緩させることで疲労からの回復を促します。

これらは、関連があり、一連の筋肉疲労としてとらえるとよいと思います。

一連というのは、人間の身体に起こる筋肉疲労は、一箇所だけが筋肉疲労していくのではないからです。

筋肉には長さがあり、関節を飛び越えて骨に付着します。

飛び越える関節は、一つのこともありますが、いくつも飛び越えて骨に付着する場合もあります。

骨から骨に付着するところだけを見ても、一つの筋肉が縮んだら、その筋肉が付着する箇所が複数になるわけです。

また、人間の身体は平面ではありませんから、かかる力は立体的に及ぶことになります。

疲労した部位と、それと張り合う力関係にある部位との、力の張り合いのバランスは、少なくとも、必ず三点で張り合って釣り合いを保っているという規則性を持っている、と考えるそうです。

そう考えると、どこかにコリがあるとして、コリの痛みが出ている箇所は一箇所だとしても、そのコリの引っ張り合う力は、三箇所で釣り合っているということになると思います。

小さな範囲でも、大きな範囲で考えても、それぞれが三箇所でバランスを保つと考えることになります。

大きな範囲の三箇所の中の一箇所も、小さな三箇所の引っ張りで構成すると思います。

そうやって考えますと、この足部の場合なら、第1趾のところと、踵の外側のところと、あと一箇所が分かりません。保留します。

保留しますが、内側のどこか・・・または、重心が床面に落ちるところはどこかを見て、下肢のどこに力がかかってそのバランスを保っているか、になると思います。

図7-2、3で示した足の甲にみられる張りは、足部を屈伸するように動かしながら、脛骨のまえがわのあたりを緩めます。

それは、足首の一番細いところで、長母趾伸筋と長趾伸筋が、筋から腱に移行するあたりを、ゆるく触れながら刺激していくと、僅かずつポツッ、ポツッ、という様に緩んでいくと思います。

その作業を繰り返して、そのあたりの筋肉を弛緩させていきます。