慢性筋肉疲労に関する考察

[触手療法研究会]福増一切照先生が考案して開発した触手療法について考えるブログです

12 足の母趾と人差し指のあいだの疲れ

 

足にコリがあると、何か歩きにくいような不調を感じることもあるかと思います。

ここでは第1趾(親指)と第2趾(人差し指)のあいだのところの筋肉の疲れを取り上げます。

第1趾と第2趾のあいだで、第1趾の中足骨と第2趾の中足骨のあいだのところです。

この部位は、足底から、甲の側から、という捉え方ではなく、この二本の指(第1趾の中足骨と第2趾の中足骨)のあいだを埋める筋肉が疲れているので、そこを緩めようというものです。

例として、先生が挙げたのは、五十代ぐらいからの女性に多く見られる足部の筋肉疲労についての内容です。

第1趾の中足骨と第2趾の中足骨のあいだにある筋肉に触ってみて、グリグリとした硬さがあって、疲れがある筋肉について考えます。

図5は、第1趾と第2趾のあいだのコリの場所を示しました。

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図5で示した第1趾と第2趾のあいだのところにあるコリは、第1趾と第2趾のあいだを埋めている筋肉です。

このあたりを緩めます。

筋肉の名前を挙げていくと、第1趾の側なら、短母趾屈筋、母趾内転筋とか。

第2趾なら虫様筋、背側骨間筋とか、あります。

しかし、これらの筋肉を見分けて、この筋肉を緩めるのだ、といったところで、この部位で、こんな細い筋肉をいちいち見分けるとか、そんなことはできないですし、してないです。

施術者は、第1趾と第2趾にわたるように広く手指を当てて、第1趾の側と第2趾の側の筋肉の硬さを取っていきます。

つまり、使える指、掌を使いやすいように、緩みやすく、やりやすいように使うのです。

この場合は、足底の側からと、甲の側からを、緩める作業をします。

第1趾と第2趾のあいだのところを、足の甲の側と足底の側の両方から、指を当てます。

緩める場所は、「指と指のあいだ」という言い方をしてしまうと、ここでは当てはまりません。

第1趾につく筋肉、第2趾につく筋肉に、疲労した筋肉を見付けて緩めることを行います。

第1趾の中足指節関節(足の指が分かれているところの関節)のあたりから中足骨のところにある第1趾の側のグリグリとした筋肉と、第2趾の側の中足骨のところにあるグリグリした疲れた筋肉を緩めていきます。

この「第1趾と第2趾のあいだ」の箇所が慢性筋肉疲労になってしまうことについて、福増先生はこう言われていました。

「尾骶骨(のところ)が縮んで、恥骨(のところの慢性筋肉疲労があって、その周囲の筋肉)が縮んでいるような状態のときには、母趾(第1趾)と人差し指(第2趾)のところのあいだに力が掛かるような、何かが起こっているみたいです。

だから歩くことがなくても精神的な緊張だけでも、ここが疲労するのかな、と思うような人が多いんです。

で、それは、外反母趾になる原因になる。」

と言われていました。

この意味は、これから考えていきます。