慢性筋肉疲労に関する考察

[触手療法研究会]福増一切照先生が考案して開発した触手療法について考えるブログです

11 足底の筋肉を緩める

土踏まずのところで、骨の足底につく筋肉を診たいと思います。

足の甲が高くて普通の靴が合わない人は、土踏まずのところが縮んでいることがあるそうです。

図3で示した土踏まずの斜線のところが縮んでいるというものです。

実際に土踏まずのところを緩めるときには、足底のところだけを緩めることはできないので、足底側と甲の側を同時に触れて緩めます。

それで足関節が緩んでくると思います。

緩んでくる時の感じは、足関節がグラッと動くように緩んできます。

(そんなに上手くはいきませんが、頑張っていると、そのうちに足関節がぐらぐら動くように緩んでくることがあります。)

図3は、足を足底の方から見たところです。                    

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図3はだいたいこの辺りを、先生は先ずは緩めていることが多かったと記憶している箇所を示しました。

筋肉を緩めるときには、その場所だけを触るのではなく、緩めようとする箇所に対して、その裏になるところにも手を当てます。

この場合なら、土踏まずのところにある慢性筋肉疲労(筋肉の硬いところ)を見付けて緩めていきます。

その時に、施術者はもう片方の手をその裏側になる箇所に、割と広く手を当てます。

図3に、土踏まずのところに対して、裏(・・と表現して伝わるか?)に当たるのはこの辺りか、という範囲を矢印で示しました。

 

足底の筋肉を緩める

図3で、土踏まずに斜線をつけたところの奥に、疲労した筋肉があるので、そこを緩めます。

図3の奥にある筋肉で、骨の足底の側で、土踏まずのところにつく筋肉を見たいと思います。

でも、足底の筋肉をいうときに、土踏まずのところだけをいうわけにもいきません。

ここでは、下腿から足底につく筋肉のなかで、後脛骨筋、長腓骨筋、前脛骨筋を見ます。

図4(下の図)は、図3に斜線で示した土踏まずの奥のところにつく筋肉が、足底の骨につく場所を、骨に印をつけて見たところです。

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後脛骨筋、長腓骨筋、前脛骨筋は、下腿から足底につきます。

(図4で見ると、足の指につく筋肉でもあります。)

図4に示してある骨は、内側から舟状骨、内側楔状骨、中間楔状骨、外側楔状骨、第1中足骨、第2中足骨、第3中足骨、第4中足骨です。

  • 後脛骨筋は、舟状骨、内側楔状骨、中間楔状骨、外側楔状骨、第2中足骨、第3中足骨、第4中足骨と、多くの骨につきます。
  • 長腓骨筋が付く骨は、内側楔状骨、第1中足骨です。
  • 前脛骨筋が付く骨は、内側楔状骨、第1中足骨です。

これらの箇所を、手で、柔らかい触れ方で、その筋肉の付着部分の辺りの硬さを見付けて緩めていきます。

筋肉の緩めかたは、脊髄反射で緩んでいくように誘導する触り方をします。

特に触り始めが大切です。

施術者は自分の身体から余計な力を抜いて、いきなり緩めようとはしないで、先ずは患者さんの身体に手を置いておきます。

初めは特に、患者さんからすれば、何をされるか、どんな施術か?と不安になっている筈です。

だから、施術者は、始めの五分ほどは、何もせずに、力を抜いた手を当てるだけをすると良いかもしれません。

そして、患者さんが安心してきたら、筋肉を緩める作業を始めたらよいと思います。