慢性筋肉疲労に関する考察

[触手療法研究会]福増一切照先生が考案して開発した触手療法について考えるブログです

15 足母趾の、硬直したようになっている筋肉を緩める

足の第1趾(足母趾)が硬直したように硬くなっている場合について

第1趾をみて、柔軟性が乏しく、硬い感じでピーンとしたように見えるコリがあります。

第1趾に力がかけられない、また、力が入りにくいとなると、色いろと身体の不調も起こってくることがあると思います。

第1趾に硬さがあったら、その硬さを取ることを考えます。

 

この硬さを取るには、足底の第1趾につく筋肉で、前脛骨筋がつく箇所を緩めると良いと思います。

前脛骨筋を含む筋肉が、足底の骨につく箇所の図を、過去の投稿記事(8月17日投稿分―足底の筋肉を緩める・図4)に示してあります。

ここで見たいのは、前脛骨筋がつく第1趾の中足骨と内側楔状骨の足底のところです。

 

図10-1,2、前脛骨筋、長腓骨筋

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図10を見ると、前脛骨筋は、第1趾の中足骨と内側楔状骨につきます。

第1趾の中足骨と内側楔状骨には、長腓骨筋もつきます。

前脛骨筋長腓骨筋は、どちらも下腿の膝関節の近くから始まって、足部の同じ骨につきます。

  • 前脛骨筋は、膝関節の近くで脛骨の外側から起こり、脛骨を足首に向かって下り、足首のあたりで内側に行って、第1中足骨と内側楔状骨の足底側に着きます。
  • 長腓骨筋は、膝関節の近くで腓骨の外側から起こり、腓骨に沿って足首に向かって下り、外果の後ろを回って第5中足骨の後ろから足底を通って、第1中足骨と内側楔状骨の足底に着きます。

足の方から緩んでいかない場合は、脛骨と腓骨の膝関節に近いあたりを緩ませてみます。

その箇所は、下腿部を前から見て、ちょうど足三里のあたりを囲むような場所です。

この足三里を囲むあたりから、もう少し足の方へ下がったあたりまでを緩めていきます。

触り方は、脛骨の場合なら、脛骨の外側のところを、骨に向かって押していく感じで触ります。

腓骨につく筋肉についても、骨に向かって押さえるような感じで触ります。

このとき、大きな力は要りません。

筋や骨膜が緩むときは、触れている手指の下で、すう、と消えるような感じで緩みます。

足三里を囲むあたりが軟らかくなってくると、足部の第1趾のところは、硬さが取れて少し軟らかい感じがするのではないかと思います。

そして、足部の第1中足骨と内側楔状骨に、前脛骨筋の腱と長腓骨筋の腱がつくところをみます。

第1趾の骨は、ほかの足趾の骨より大きくて太いですが、それでも、本来の骨の大きさより、大きく感じることは多いです。

それは、骨のまわりの筋や腱、骨膜などに慢性の筋肉(系)疲労があって、それが手に触れたときに、本来の大きさより大きく感じるから、と思うのです。

まだ筋肉に硬直したような硬さがあるなら、そこにまだ筋肉疲労があって、筋肉の硬さがあるのですから、それを手で触って探して、緩めて取っていくようにします。